鳩山由紀夫元総理大臣が香港のテレビ局のインタビューにおいて「尖閣諸島は盗んだと思われても仕方がない」と発言し問題になっている。尖閣諸島や竹島は日本政府の見解では日本の領土だが、中国、韓国がそれぞれ自国の領土であると主張していることは周知の通りだろう。そんな竹島についての韓国側の主張を知ることができるアンドロイドアプリ「独島の真実」が話題を呼んでいる。
外務省のホームページには、江戸時代初期にあたる17世紀半ばには日本は竹島の領有権を確立していたことが記載されている。さらに、1951年のサンフランシスコ平和条約においても、日本が竹島の領有権を放棄していないことが確認されている。しかし、1952年の李承晩ラインの制定以後、韓国が竹島を占拠している状態だ。
では、いったい韓国はどのような証拠や主張をもとに竹島を占拠しているのか。それを知る手がかりがこのアプリ「独島の真実」に記載されている。
例えばサンフランシスコ平和条約については、草案時には竹島が韓国領だと記載されていたとし、李承晩ラインの制定時にもアメリカは反対しなかったと主張。また、「竹島は1905年以降島根県の管轄下にあり、韓国からの領土権の主張は過去になされていない」とする“ラスク書簡”も無効だと主張するYouTube動画がアプリ内に掲載されている。また、一方的な主張だけではなく、メールへの質問なども受け付けており、その回答も確認することができる。
レビュー欄を確認してみると、
「竹島が日本の領土だということが、よくわかりますよ!」
「これだけの資料があるのに国際司法裁判所に来ない精神には感心する」
「韓国人による捏造プロパガンダアプリ」
と日本人ユーザーからは最低評価が並ぶ一方で、韓国語のレビューを見ると、絶賛する内容が多数掲載されている。
アンドロイドアプリ「独島の真実」に収録された内容は、韓国側に都合のいい一方的な主張としか思えない。しかし、韓国語、日本語、英語で「東アジアの平和と友好のため」という名目で配信されているこのアプリは既に数万ダウンロードを突破。事情を詳しく知らない人が見れば「こっちが正論なのではないか」と受け取る場合もあるかもしれない。友好的に解決を目指すことに異論はないが、日本からも世界に向けてメッセージを発信する必要性を感じさせるのがこのアプリだと言える。(岡嶋佑介)